U-God（ユー・ゴッド）

本名：Lamont Jody Hawkins
生年月日：1970年11月11日（43歳）

Wu-Tang Clan（ウータン・クラン）結成時からのメンバーであり、スムースさと荒々しさ対極の表現が出来るディープでリズミカルなフローを得意とするラッパー。U-GodはUniversal God（万物の神）の略。

Early Life
ニューヨーク・ブルックリンで生まれるも、幼い頃にスタテンアイランドへ移住。Raekwon（レイクウォン）とは幼馴染で、同じWu-Tangのクルー仲間であるMethod Man（メソッド・マン）やInspectah Deck（インスペクター・デック）とも友人であり、もともとはCappadonna（カパドナ）のビートボクサーだった。Wu-Tangが結成する少し前にCappadonnaにラップを師事し、その後すぐにRZA（レザ）とGhostface Killa（ゴーストフェイス・キラー）とも友達になる。しばらくは香港のカンフー映画『Kid with the Golden Arm』からとったGolden Arm（ゴールデン・アーム）という名前で活動していたが、その後U-Godに変更した。

Enter the Wu-Tang (36 Chambers) / Wu-Tang Forever
1992年4月に麻薬所持で有罪判決を受けたが1993年1月に仮釈放される。刑務所にいた時期とレコーディングの時期が重なっているため、Wu-Tangのデビューアルバム『Enter the Wu-Tang (36 Chambers)』では彼の出番は少なく、デビューシングル「Protect Ya Neck」で少しと「Da Mystery of Chessboxin’」のオープニングバースくらいである。しかし、釈放されてからは「Winter Warz」、「Knuckleheadz」、「Investigative Reports」、「Black Jesus」などで聴かせるイカついフローやベースのように低く響くその声であっという間にファンのあいだに知られることとなる。グループのセカンドアルバム『Wu-Tang Forever』ではかなり多くフィーチャーされており、Inspectah Deck、RZA、Ol’Dirty Bastardらと並んでソロトラック（「Black Shampoo」）を任せられることとなった。この時期自身の幼い息子が銃で撃たれ怪我をすることがあり、Wu-Tangのトラック「A Better Tomorrow」にその苦難の時期について綴っている。

Golden Arms Redemption
U-Godはグループの中で8番目に1999年にPriority Records（プライオリティ・レコーズ）から『Golden Arms Redemption』でソロデビューを果たす。Wu-Tangメンバーや関連アーティストたちをゲストに迎え、ブラックスプロイテーションと呼ばれるジャンルの映画でよく使われたようなファンクから速いストリングスのパートまで、幅広いサウンドを使用。日本でも2000年に発売されたプレイステーションのゲーム『Wu-Tang: Shaolin Style』ではこのアルバムに収録された「Rumble」がメインテーマソングとして使われている。シングル「Bizarre」は、ビルボードのHot Rap Singlesを7位でデビューした。その直後、Priority Recordsが閉鎖の危機を迎えるものの、『Golden Arms Redemption』はゴールドを獲得。アルバムの成功により自身のレコードレーベルSuppa Nigga Productions（スーパー・ニガー・プロダクションズ）をスタートすることが出来、2005年にはセカンドソロアルバム『Mr. Xcitement』をリリースした。

Dopium and The Keynote Speaker
2009年6月には、Method Manをフィーチャーしたリードシングル「Wu-Tang」を収録した3rdアルバム『Dopium』をリリース。ゲストにはRaekwon、Ghostface Killa、GZA、Cappadonna、Method Man、Killah Priest（キラー・プリースト）などを迎え、プロダクションをBloody Beat Roots（ブラッディ・ビート・ルーツ）、Felix Cartel（フェリックス・カルテル）、Large Professor（ラージ・プロフェッサー）らが担当した。2013年7月にはRZAをエグゼクティブプロデューサーとした4thアルバム『The Keynote Speaker』を発表。Wu-TangメンバーのMethod Man、GZA、RZA、Inspectah Deckに加えStyles P（スタイルズ・P）、Kool Keith（クール・キース）らがゲスト参加し、RZAのSoul Temple Records（ソウル・テンプル・レコーズ）からリリースされた。

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