RZA

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RZA(レザ)
本名:Robert Fitzgerald Diggs(ロバートフィズジェラルドディグス)
生年月日:1969年7月5日(45歳)

RZAとして知られるRobert Fitzgerald Diggsはアメリカの音楽プロデューサーであり、マルチインストゥルメンタリスト、ラッパー、俳優、映画監督である。Wu-tang Clanの実質的リーダーとして知られており、グループにおける特徴的な音作りは彼の手でなされてきたものである。彼は、Wu-tang Clanとソロ、関連するプロジェクトのほぼ全てのプロデュースを行っている。さらにBobby Digitalとしてサイドプロジェクトとしてソロアルバムのリリースを行っている。Wu-tang Clanやソロ作品での成功に加え、彼はThe RZArectorという名でホラーコアヒップホップグループであるGravediggazの立ち上げメンバーとして活動もしている。

さらに彼は「Coffee and Cigarettes」、 「American Gangster」「Gospel Hill」「Life Is Hot in Cracktown」「Ghost Dog」「Funny People」「Derailed,」「Due Date and Repo Men」といった映画へ俳優として出演も行っている。さらにラッセル・クロウをキャスティングしたThe Man with the Iron Fistsで映画監督としてデビューし主役も演じた。

Source誌では同誌の20周年企画として最高のプロデューサー20人に選出された。さらにVibe誌ではオールタイムでの最高のプロデューサーの1人として選出され、NME誌では最高のプロデューサー50人の1人に選出されている。

■出生から
RZAはブルックリンのブラウンヴィルで出生した。彼はノースキャロライナで彼の叔父と3歳から7歳まで暮らしており、読み書きはその叔父から習ったものだという。RZAは9歳、11歳までにヒップホップミュージックを発表しており、ラップバトルに参加するなどしていた。彼は1990年にオハイオ州のスチューベンヴィルへ彼の母親と移り住む。彼は彼の父親が働くヒルズディストリクトがあるピッツバーグやペンシルバニアで週末を過ごしていた。

■音楽におけるキャリア
○1991:Wu-tang Clanの結成まで
Robert Diggsは彼の従兄弟である Russell JonesやGary Griceとヒップホップグループを結成した。グループはレコード会社との契約はなされなかったが、地元では一定の成功を収めた。彼はその後1991年にトミーボーイとの契約によりPrince Rakeemとしてソロデビューし、「Ooh I Love You Rakeem」というEPをリリースした。その後、新しいグループを従兄弟らと立ち上げる。それがWu-Tang Clanであり、1993年に「Enter the Wu-Tang: 36 Chambers」でデビューを飾った。以降、彼はWu-Tang Clanの実質的リーダーとして指揮をとることとなりラッパーとして華々しいキャリアを開始した。

○1994-1996:Gravediggazとソロプロジェクト第一弾
RZAは1994-1996の期間、Wu-tang Clanとしてリリースしたほぼ全ての作品のプロデュースを行うのと平行して、メンバーのソロプロジェクトにも着手した。彼はヒップホッププロデューサーとしてのセンス(作曲、インストゥルメンタルのトラックのアレンジ)から幅広い音楽プロデューサーとしてのセンス(多様化する楽曲コンセプトやその構造に合わせた制作過程の管理・進行、レコーディングの最終版までの責任まで)を発揮した。

○1997:Wu-Tang Forever
Wu-Tang Clanの2枚目のフルアルバムとなったこのアルバムはWu-tang camp内において、他のプロデューサーにいくつかビートメイキングの作業について委任する最初のアルバムであり、音楽的な広がりを見せ始めた作品となった。このアルバムに参加したのは彼が支援する True Masterや4th DiscipleといったWu-Elementsや Inspectah Deckとして知られる制作陣である。

○1998–1999: Gravediggazとソロプロジェクト第二弾
RZAは1998ー2000までは彼がこれまで行ってきたようなメンバーの全てのソロプロジェクトのプロデューシングから手を引いた。ただ、エグゼクティブプロデューサーとしてレコードへはクレジットされ、各アルバム平均して1~2曲程度の楽曲提供は継続して行っていくこととなる。

○2001-2004:ポスト「The W」ソロプロジェクト
1999年にRZAはジム・ジャームッシュの「Ghost Dog: The Way of the Samurai」で映画音楽の製作に着手し、賞賛を浴び成功を収めた。この経験は前向きに捉えられ、伝統的なミュージシャンとの制作に触発され、さらに作曲や手法を学ぼうとする意思を高めることとなった。

○2005-現在:ソロプロジェクト 第三弾
最新ソロアルバムである「The Cure」は2007年のSRCレコードとの契約より以前に RZAはBad boyレコードら他のレコード会社からのオファーが殺到した。
2007年には俳優のSamuel L. Jacksonが声優を行う日本のアニメ「アフロサムライ」へ楽曲提供を行い、インストゥルメンタルのアルバムをひっそりとリリースも行っている。こうした彼のインストゥルメンタルにおける実験的な姿勢はRaekwonのソロアルバムである Only Built 4 Cuban Linx IIでもうかがうことができる。またSystem of a DownのベーシストであるShavo Odadjianとの間で「Achozen」と呼ばれるユニット活動も開始した。

彼は2010年秋に試験的にデュオを組んだGZAのソロアルバムである「Liquid Swords II」に関して単独でプロデュースを行うことを表明したが、このアルバムの進行状況はリリース日が過ぎても更新されていない。またカニエウェスト最新の5thアルバム「My Beautiful Dark Twisted Fantasy」では彼との共作を披露するなど活発な活動を行っている。

○Achozen
RZAはバンド「Achozen」のためにSystem of a DownのベーシストであるShavo OdadjianやKinetc 9、Reverend William Burkeと協定を交わした。Achozenの音楽はモーションピクチャーを使用した映画「 Babylon A.D」で使用されており、「Deuces」は映画の冒頭で大々的に使用されている。続く”Salute/Sacrifice” はインターネット限定の無料ダウンロードでリリースされた。同バンドのファーストライブは2,006年12月1日にLAのKey Clubで行われ、セカンドライブは2009年11月13日に行われた。

■Wu-tang Clanに関連するレコーディングレーベル
1990年代の初頭ごろから複数のレコーディングレーベルを立ち上げた。初期に設立されたのレーベルは解散されていると見られている。他のレコードレーベルは2000年代に設立されており、現在も活動をしている。これらのレーベルについてはあまり知られておらず、こうしたレーベル内でRZAがプロデュースを行っているというのが現実である。

・Wu-Tang Records
・Razor Sharp Records
・36 Chambers Records and Wu Music Group
・Protect Ya Neck Records
・Wu-Tang International
・Soul Temple Records

■音楽的な制作手法
RZAの制作に関する技法(特に彼の作り出すビートにフィットさせるようにソウルミュージックをサンプリングしピッチを上げ下げしたり、細かく切り刻むような手法)は Roc-A-Fella Recordの重鎮であるカニエウェスト、ジャストブレイズといった著名なプロデューサーらに顕著によって取り上げられている。現時点においてプロデューサーはその制作スタイルなどを模倣しており、カニエウェストに関しては部分的にRZAの制作物からの影響を受けていることを認めている。

○別名義での活動
RZAはPrince Rakeem, The Abbot, Bobby Digital, Bobby Steels, the Scientist, Prince Delight, Prince Dynamite, Ruler Zig-Zag-Zig Allahというように異なった作詞スタイルや個性によって複数の名義を使い分けることでも知られている。 Gravediggazで活動する場合には、精神的な死からの回帰という意味で、RZArectorという名前を使用している。

■俳優としての活動
彼は2006年に映画「The Departed」でブラウン役をオファーされていたが、スケジュールの関係で見送った経緯がある。その後彼は「Funny People」「Due Date」「Gospel Hill」「Ghost Dog」「Life Is Hot in Cracktown」といった作品にカメオ出演を果たした。彼はサウンドトラックへの提供や、選曲などの手法で友人でもあるクエンティン・タランティーノ監督のキル・ビルプロジェクトにも参加すると言われていた。また2010年にはサイエンスフィクション映画である「 Repo Men」への出演も行った。

■映画監督として
90年代後半にはBobby Digital名義で長編映画の制作を開始する。この作品は完成はしなかったが、サイドプロジェクトやソロ楽曲向けのミュージックビデオ撮影は継続して行っている。
2011年には彼は以前より書き溜めていた脚本を元に処女作である「The Man with the Iron Fists」のメガホンを取った。複数の映画関連サイトによれば製作や脚本、キャスティングには映画監督のクエンティン・タランティーノやエリ・ロスらも関わったという。

■私生活
RZAは「the Nation of Gods and Earths」に参加しており、NGE Universal Flagをネックレスとして普段から身につけている。彼は仏教、タオイズム、イスラム、キリスト教などの様々な思想から影響を受けていると自身の著書で明らかにしている。また彼は自身が愛読書としてコーラン、聖書、ロータススートラ(法華経)を挙げており、この3冊からの啓発され彼の思想の元になっていると明かしている。
彼の趣味はマーシャルアーツの動画を見ることと主張しており、彼のその膨大な知識から周りから「マーシャルアーツの百科事典」と言われている。
彼の好きな映画は「Five Deadly Venoms」「The 36th Chamber of Shaolin」「Ninja Scroll」「Fist of the North Star」などである。
よく知られていることであるが、彼の第二の趣味はチェスであり、チェスの普及に尽力したり、ヒップホップ連盟のチェスチャンピオンでもある。
また彼はWu-Tang Clanのメンバーによればベジタリアンであるという。

オフィシャルホームページ(英語):http://www.wutang-corp.com/index.php

 

■ALBUM■

Bobby Digital in Stereo(1998)
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Digital Bullet(2001)
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Birth of a Prince(2003)
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Digi Snacks(2008)
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