RZA(レザ) によるとWu-Tang Clan(ウー・タン・クラン)の最後のアルバムとなる可能性が高い

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RZA(レザ) によると『Once Upon A Time In Shaolin…』(ワンス・アポン・ア・タイム・イン・シャリオン…) がWu-Tang Clan(ウー・タン・クラン)の最後のアルバムとなる可能性が高い

SCLUZAYでの新しくアップされたインタビューのなかで、RZA(リッザ)とプロデューサーTarik(タリク)通称Cilvaringz(シルヴァリングス)はついにWu-Tang Clanの1コピーのみという新作アルバム 『Once Upon A Time In Shoalin』について語った。

二人の会話はこのプロジェクトに関する興味深い事実を明らかにし、この中ではこのアルバムの一般へのリリースを88年後にする案についても語られた。

プロデューサーCilvaringzは語る。

「まず俺たちは、それを手に入れるためにどんなことでもするという買い手が欲しかったんだ。コマーシャルがどれだけ影響力があるのかに気づいたとき、同時に作品をコマーシャルのために公にすることが芸術作品としての、その作品の行く末を傷つけることになることも分かったんだ。たとえどんな量の複製を集めたってオリジナルにはかなわないとしても、コマーシャルをして大量生産することは作品の芸術価値を薄めることになるとね。それにそれは俺たちの主張してきたことの高潔さに反することにもなる。」

さらにRZAは続ける。

「絵画や彫刻を買うということは、それを複製する権利じゃなく作品を手に入れるということだ。ピカソの作品を所有したからってそれをプリントしたり、複製を作ることが出来るという意味じゃない。唯一存在するオリジナルのただ一人の所有者であるってことなんだ。それが『Once Upon A Time In Shaolin』がオリジナル1枚だけになった理由だ。」

Cilvaringzは続ける。

「俺たちはアートの世界のしきたりに逆らったりすることは時間がかかるし難しいことだと知っている。だから一般にリリースする権利を買い手に寄与することにした。でもこんな突飛なコンセプトの作品が売れた後すぐに公にリリースされたら、俺たちのやったことが無駄になるって真剣に思ったんだ。それでアルバムの発売の権利を寄与するのは88年後と決めたんだ。」

なぜ88年後にしたのかを説明するために、RZAはthe Wu-Tang Clanにとって88という数がいかに重要かを語った。

RZAは続ける。

「The Wu-Tang Clanをよく知る人は分かると思うが俺たちは数術的、数学的にそれにシンボルとして数字にこだわりを持ってきた。”Protect Ya Neck”(プロテクト・ヤ・ネック)と” M.E.T.H.O.D Man.” (メソッド・マン)を作った時 Clanはオリジナルのメンバー8名のみで、このシングルの仕掛人がナンバー8をジャケットのなかに使ったんだ。ナンバー8を寝かして“インフィニティ”のマークにしてね。 そしてそのマークは『Wu-Tang Forever』(ウータン・フォーエバー)でも使われた。ただ数学的な一致と言えるかもしれない。でも俺たちにとっては偉大で象徴的なサインなんだ。それにこのマークは量産してすぐに消えていく消費音楽への俺たちの意思表示でもある。このレコード(※Once Upon A Time In Shaolin)は目先の利益の追求ではなく、音楽の遺産であり俺たちの主張を表現しているものなんだ。」

RZA(レザ)と Cilvaringz(シルヴァリングス)は『Once Upon A Time In Shoalin』(ワンス・アポン・ア・タイム・イン・シャオリン…) について新しい情報を提供した。

Wu-tang Clanのここ数ヶ月の活動の落ち着きについて話す一方で、RZAは新作のアルバムに関する最新の動きを語った。

「初めの発表から実に興味深い数ヶ月だったよ。みんなの間で物議が起こっている間、俺たちはアートの専門家や弁護士や出版社や音楽業界の重役なんかとプライベートで面白い話し合いを重ねていた。『Once Upon A Time In Shaolin』は音楽業界にもアートの世界のしきたりにも属さない。だれにも現存する枠組みの中に当てはめることが出来ないものなんだ。極論を言えばそれは作品自身がルールを決めて、運命を定めているんだ。でも俺たちはその取り上げられ方のせいで純粋に人々の視線をその過程に向け続けさせることが出来なかった。」

アルバムの内容に関して、RZAはそれはアイコン的なこの集団(※Wu-Tang Clan)の過去への旅のようなものだと告白した。

音楽的に言えば、このアルバムは聴き手を俺たちの経験した90年代へと戻る旅へと導くものだ。現在のブラックミュージックとは違ってあまり情緒的でも軽快でもない。このレコードは当時のやり方で作られているんだ。今流れている曲とは何一つ違う。まさに当時を追体験するようなものなんだ。もしアルバム『 Enter The Wu Tang 36 Chambers』(エンター・ザ・ウータン/36チャンバーズ)のイントロ”Clan In The Front”(クラン・イン・ザ・フロント)を聴けば、オリジナルにこだわるWu-Tangの活動への俺のリスペクトを耳にするだろう。俺たちはリアルでディープなトラックを回した。そしてそのトラックに寸劇を乗せてリスナーを引き込んだ。それはレコーディングにおける時間の概念をより偽りないものに変えたんだ。」

Cilvaringzは続けた。

「このアルバムはとんでもない経験になるよ。これまで誰も聴いたこともない、経験したこともないものなんだ。俺たちはラジオなどの既存の産業から曲の長さとか制作への規制を受けないようにしようと早い段階から決めていた。ただ曲の求める方に進んでいっただけなんだ。音的には、砂っぽくて、生々しくて、メロディックで、不気味で、暗い。これを聴いたリスナーとWu-Tangとの間に恋が芽生える。『Once Upon A Time In Shoalin』ってタイトルがまさにそれを表現している。」

なぜ1枚のアルバムを数百万ドルで売るという販売方法をとったのかをRZAは説明した。

「歴史の一部となり遺産として残すためのもので、このアルバムがおそらくWu-Tang Clanの最後の作品となることは以前から述べられてた。これは値札がついていて皆が手に入れられる種類のものではない。代わりにこれには指紋がついている。DNAのようなね。一つしか存在しない歴史の一部となりそして遺産として残すものなんだ。購入者は歴史的に、そして決してリリースされることのないWu-Tang Clan のアルバムの唯一の所有者だ。コピーもバックアップしたデータもこの作品には存在しない。俺もClanのメンバーも誰ひとりコピーを持たない。一つだけなんだ。運命は分からない、でも『Once Upon A Time In Shoalin』がおそらくWu-Tang Clanの最後のアルバムとなるだろう。」

RZAは『Once Upon A Time In Shoalin』と『A Better Tomorrow』(ア・ベター・トゥモロー)の違いについて語る。

「二つの完全に異なる考え方がある。どちらも音楽的で、リスナーを俺たちの世界に招き入れるものだ。『Once Upon A Time In Shoalin』は昔の俺たちらしい当時のタイムカプセルのような独立した作品だ。『A Better Tomorrow』は未来についての作品なんだ。新しい視野と新しい音。二つの作品ともに唯一無二の歴史と未来を結びつけている。陰と陽なんだ。この21年間を振り返って、二つのアルバムで表現されている過去と未来を統合させることが必要だったんだ。だけどアルバム自体はそれぞれ二つの違った考えと違った音を体現している。」と語っている。

▼Wu-Tang Clanプロフィール▼
http://illegal-assembly-of-music-dark.com/wu-tang-clan/

Wu-Tang Clan情報一覧▼
http://illegal-assembly-of-music-dark.com/category/artist-info/wu-tang-clan/

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